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サブプライムローン問題とクレジットスコアの関係

クレジットスコアが活躍する新しい時代の到来を図らずも示してくれたのが、06~08年のサププライムローン問題であった。

サププライムローンとは、信用力の低い個人向けローンのこと。信用力の高い層をプライムと呼ぶのに対して低い層を「サブ」・プライムと呼ぶ。これがブームになったのは、最初の2年から3年は優遇期間として固定の低金利を利用できるために、普通では住宅など持つことのできない信用力の低い人でも「家」が持てると評判になったからだ。しかし、儲け第一主義の金融業者が無理矢理作った仕組みだったために、長くはつづかなかった。05年くらいまでは、米国では不勁産価格が右肩あがりで上昇してきたために金利が高くなった時点で自らの住宅を担保にして別のローンに借り換えることができた。ところが、06年になって住宅バブルが破綻すると借り換えが難しくなって、多くの契約者が路頭に迷うことになったのだ。

07年10月現在で、サブプライムロー・ンの融資件数は約620万世帯、残商は約1兆
3000億ドルあるといわれていたが、08年に入るとさらに増えて、全米の支払い延滞率は
20%を超える最高水準に達している。さらにこのサブプライムローンが投資信託や投資ファンドに組込まれて有力金融機関に転売されたために世界中の金融機関が多大の不良債権を抱えて被害が拡大。世界中の金融機関が抱えた損失は直近で1兆4050億ドル(約140兆円.IMF推計)を超えているとみられ、実体経済にも打撃を与えた。そして、これが世界同時不況を招くきっかけとなった。

日本ではあまり指摘されていないが、サププライムローンには信用恪差の深刻な問題が隠されている。クレジットスコアというのがそのキーワードだ。たとえば、金融機関はこの点数を利用して、住宅ローンや消費者金融の金利を設定するのに役だてている。その結来、低得点の利用者には高金利を設定し、逆に高得点の優良顧客には低金利を設定してサービスを行なっている。

米国は三つの大きな信用情報機関がある。そこにクレジットカードから家賃、電気料金の支払いなど、あらゆる決済の履歴が集まるようになっている。信用悄報機関はその履歴を元に個人ごとに返済遅延がないか、何枚のカードを持ち、どれくらいカードを利用しているかなどを総合的に判断して返済能力に関しての独自の点数(クレジットスコア)をつけており、このスコアが社会生活に大きな影響を与えている。

移民を中心とする信用力の低い層の場合、その点数は、300点から500点。一力、富裕層は850点で格付されている。このスコアによって、住宅ローンや預金金利が決まるが、サブプライムローンは、本来なら住宅ローンなど借りることのできない620点以下の低・中所得者層向けに最初は低利で貸し付けるものであった。米国の金融業者たちは、すでに優良顧客(プライムゾーンの人たち)には貸し込んでいたため、貸し出す相手がいなくなっていた。そこで多少リスクをとっても手つかずの低所得者たちを次の対象にしたのだった。そして、サブプライムローンという形で大量に貸し込んだのだ。

この仕組みがあったために、米国の住宅パブルも長続きしたといえるのだが、今回バプル崩壊とともにその仕組みも破綻を迎えた。なぜなら、彼らは低所得者以外の何者でもなく、当てにしていた住宅の転売が不可能になった時点で、そのローンの回収が困難になり、不良償権化することが明らかになったからだった。






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